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農業委員会情報

2024年5月2日 高橋
スマート農業 省力化栽培に挑戦 世羅
高齢化と農業従事者不足、資材高騰が進む中、水稲の生産費の3割を占める労働費を削減しようと広島県の中央、世羅町で乾田直播栽培面積が増えている。
水稲の労働時間10e当たり24.2時間(農林水産統計)の育苗・田植え作業に係る時間は6時間あまりで、労働力の分散が出来ず、規模拡大の阻害要因のひとつになっている。
乾田直播とは、畑状態の田に種子を直接播き、苗立ちした後に水を入れる栽培方法。  
今年は、町内約20fで取り組む予定。
行程は、プラウ(耕起)レベラー(均平)グレーンドリル(播種)でトラクターと作業機により完結でき田植機や育苗ハウスなどは必要ない。
導入して5作目を迎える有限会社重永農産、作田将(39)さんは、乾田状態での機械作業は機械の摩耗や故障も少なく自動操舵の大型トラクターによる高速での作業が可能となり、作業時間を削減するとともに播種機(グレーンドリル)などは麦作等にも利用可能という。
代掻きを行わないため、雑草対策や漏水対策の課題は残るが、慣行栽培と同等の収量510s/10eは確保しており、規模拡大を進めるためには期待される栽培方法であると語る。